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無頼伝涯 4巻(完結)感想&考察
どうもこんにちは、さかいです。
『無頼伝 涯』新装版4巻(完結)の感想です。
1巻感想はコチラ、2巻&3巻感想はコチラっす!
↑4巻表紙。服着てて良かった…!
3巻までのあらすじ。資産家強盗殺人の容疑で捕まった涯くん。
矯正施設『人間学園』で人間再生への授業を受けていましたが脱走。
自らの冤罪を晴らす切り札のことを味方(利害一致したから)の
安部刑事にメールで連絡しました。でも時間が無くて
「平田のb」としか送れませんでした。
「平田のb」…。bから始まる言葉。安部刑事はこれが恐らく「ビデオ」だろうと
いうことまでは3巻で辿りつきましたがそこからが難しい。偽装工作ビデオの事だとしても
その穴を探さねばならないわけですし…。しかしよく「ビデオ」に辿りついたもんだ。
「ばびぶべぼ」で始まる言葉なんて他にも、ボンバイエとかブラジャーとか…。
ボボボーボ・ボーボボとかもあるわけで…。いやいや変な方向に行かなくて何よりです。
別の場所で起こった事故への周囲の反応がまったく考慮されていなかったのです。
そもそも事件の日に、平田邸の近所でガス爆発があったっていうのが
意表をつかれましたよ。

しかし安部刑事に真実は伝わったものの、結果として真犯人・平田↑
(なんと殺された爺様の息子)もビデオの穴に気付くことになります。
しかも人間学園では涯くん脱走してます。で、涯くん脱走が平田にバレた澤井課長は…。

こうなりました。
もうこのあたりはスーパー澤井タイム。
涯くんの舌を抜くしかないだの、涯くんがいないなら作るべと
焼きごてを自作したり、涯くん候補を選別したり、山に火を放ったり。
まさにやりたい放題です。笑い声も
クホ…クホ…クホ…→クウ…クウ…クウ…に進化!
…どうでもいい脱線ですが、涯くん候補選別時、なんと「さかい」発見!

漢字は、引越しのサカイの方のでしたが…。

↑この半開き口の困惑顔!いいね、いいねさかい君!イニシャルS.S!
しかし!まさに涯くん候補選出時、平田が学園に来てしまい事態は急展開。
澤井に代わり、平田フィーバータイムスタートです。

この居直りっぷり。
「クズ」の定義は色々あるでしょうが…。未来ある若者を差し置いて、金目当ての
尊属殺人を犯した老害が世にのさばろうなとどいうのも十分にクズですよ平田さん。
対するは涯くんの名言。クズも同様に素晴らしい…!
生きる事それ自体が、かけがえのない輝く時間なのだから。

やっぱり涯くんも熱いなあ。
涯くん、脱走してからはビデオも手に入れたし、平田の手から逃れらそうな所まで
いきますが…。最後の最後に人間学園の門のところで追い詰められます。
集合していた生徒達が味方してくれるかと思いきやところがどっこい。
生徒達は平田の言う事に、まさにパブロフの犬状態。

『人間学園』の人間再生への授業の賜物です。
人間再生のための授業を受けて、身も心も犬になっちゃうという最強の矛盾。
これはひどい。けど、犬でいた方が楽ですからね、人間学園においては。
人権や尊厳って言うのは簡単ですが、身体が恐怖を覚えてしまってますから。
しかしそんな恐怖から彼らを救ったのは、やはり涯くんの熱さ。

犬であることを受け入れちゃってた生徒達に、自分の足で立って歩くことを
選択させたのは涯の命がけの(まさしく熱い血潮による)説得でした。
その力によって、重い扉がついに開け放たれます…。
平田失脚。安部刑事到着。この後の人間学園の顚末は言わずもがなでしょう。

無茶しやがってっ…!
ラスト手前、学園の生徒達が立ち上がったのは
作品違いですが「カイジ」のEカード編「どうしようもない奴隷だからこそ王を討つ」にも
繋がる激情を感じて、ちょっと感動しました。奴隷どころか犬扱いだったが。
しかし、それに至る過程はトラウマものです。「DOG ROOM」には入りたくない。一生。
感想をまとめると。
なんでこれマガジンで連載したんだろうに尽きます。
まあアレです。涯くんは読む前に覚悟を決めるべき、というかお手洗いに
行っておくことを強くおすすめ致します。頻尿の方は特に。
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